2022年8月11日(木)9:30~15:30、DNA鑑定の実験を行う公開講座を開催しました。
昨年は予定されていたものの、コロナ禍で運悪く中止になりましたので、久しぶりの開催になりました。参加した中学生(18名)は全員が真剣に取り組み、補助学生(高専1~5年生の8名)の助けもあり、スムーズに進行できました。
この公開講座では、何かわからない謎の物体があり、DNA鑑定の手法を用いて解き明かすことに挑戦しました。
その謎の物体は、4種類の野菜のどれかであることがわかっているので、謎の物体を含めたそれらのDNAを調べることにより比較しました。
まずは講義で、DNAが複製されて引き継がれること、複製のしくみ、タンパク質(酵素)との関係などの説明を受た後、DNAの抽出、PCR法による増幅、電気泳動による解析の実験をしてもらいました。
とりわけ、PCR法によるDNAの増幅の実験では、反応温度を繰り返し上下させる必要があり、通常この分野では自動化された機器により行われるものですが、ここでは敢えて手作業で行ってもらい、大変な作業でしたが、印象に残ったと思います。
また、参加者は初めて手にした見慣れない実験器具を、説明を受けてその場で練習し、数 μL(マイクロリットル、1 μLは1 mLの1000分の1)の液を扱う作業も上手にこなしていました。
最後に出た電気泳動の実験結果を解析して、謎の物体を推定することができました。
この講座で自らの手を動かしてDNAを扱った経験から、DNAや生物への親近感を持ってもらえたものと思います。