「中学2年生の頃から自分の進路について考え始め、地元の公立高校に行くか高専かで迷ったが、高校・大学と進学するよりも学費が安く、社会に早く貢献できるため高専を選んだ」と話す松岡さん。中学3年生の時には、中学生向けの体験教室やオープンキャンパスに参加し、北九州高専という学校が自分に向いているかを自分の目で確かめた。さらに、その中で感じた学生の自主性を考慮した自由な校風や、最大行事である体育祭や高専祭、卒業後の高い就職率や進学のしやすさにも惹かれたのだという。
北九州高専本科物質化学コースに入学した松岡さんは、本科1年生の頃から漠然と進学したいと考えていたが、本格的に専攻科への進学を考えたのは本科4年生の頃のこと。「勉強が嫌いではなく、専攻科でより深い知識を身につけたいと考えた時、大学進学よりも学費が安く抑えられる点、本科5年時に取り組んだ卒業研究を引き続き行える点にも惹かれて、本科5年間を過ごした高専の専攻科で学びたいと思った」と当時を振り返ります。進むべき道を比較検討し、自分にとってより良い道を選択した松岡さんは、受験を乗り越えたという経験が専攻科での生活の自信になっていると話してくれました。

「化学の知識を用いて人々の生活に貢献したい、その思いは変わっていない。高専で学んだ知識と、今まで経験してきた実験知識を生かして、会社の即戦力となるような人になりたい」、これが松岡さんが描く将来像。
北九州高専では、一般科目、専門科目、他の専門科目を問わず先生方が優しく、分からないことがあっても部屋を訪ねると丁寧に解説してもらえるのだという。学びたいこと・やりたいことをとことん突き詰めることができるのが高専。「実際に私は化学を学びたいと思って入学し、研究も授業もやりたいことに取り組むことができています。理科や数学が好きな人、専門的知識を早いうちから身につけたい人には、ぜひ進学の選択肢のひとつに入れてほしい。私は北九州高専に進学して本当に良かったし、充実した高専生活を過ごせています 」と話す松岡さんの言葉には実体験ならではの説得力がありました。